〈報告〉11月23日(木)「郷土に残る昔のくらし」と玉川上水の保全

「郷土に残る昔のくらし」と玉川上水の保全

2017年11月23日(木)13:20-15:00 津田公民館にて

祝日でしたが、予想を上回る33名の方が参加されました。

はじめに、1978年(S53年)に小平市教育委員会が企画し、㈱東京シネビデオが制作した映画「郷土に残る昔のくらし」を鑑賞しました。映画は、250年前の江戸時代中期に建築された神山家(*1)が解体に至るプロセスと、1654年に玉川上水が開通した後、1656年から小平が開拓されていく歴史が、資料をもとに解説され、当時をしのばせるような映像も映し出されます。夢を抱いてすすきの原の未開の土地に足を踏み入れ、苦節の年月をかけて小平を緑豊かな土地に変えていった人々の息吹が伝わってきます。また、映画が制作された1978年は西武ライオンズが出来た年で、今から約40年前ですが、その頃の小平の四季を背景に当時の人々の暮らしが記録されています。着物姿での農作業風景、盆の迎え火の様子、うどんで祝う正月など、現代とは違った暮らしの姿が見えました。

上映後、映画の製作担当をされた内田和宏さんからお話をうかがいました。内田さんは「現在の小平は当時と風景が変わっているので、昔の映像は価値があるのではないか。」と話されました。制作にあたっては、1967年に市の教育委員会が発行した『郷土こだいら』という本を参考にされたそうです。撮影した場所は、開墾当時のイメージ映像は箱根の千石が原、畑の風景は千葉県等で撮影されたそうです。

参加者の方からは「映画で空から見た小平と比べ現在は緑が減っている。最後には玉川上水と学校の緑しか残らないのではないかと思う」という感想もありました。また、「映画の盆の迎え火の場所はどこ?」の質問に、内田さんは「小川寺近くの家の映像ですが、迎え火は今でもされているのでしょうか」と逆質問され、参加者が「見たことがない」と答える場面もありました。

そして、最後に主催者から、“玉川上水を保全し、今の姿を後世に残していくためにはどうしたらいいか”という問いかけがあり、「世界遺産に登録する」、「震災時に玉川上水の水を使えないか」、「市は用水路を歴史的遺産として守る計画があるが防災時の活用は考えていない」、「行政はたぬき堀(*2)の法面が地震で崩れるかもしれないと言っているが、関東大震災では橋が一ヶ所崩れただけで他は大丈夫だったと聞いている」等の意見がありました。

当日は、玉川上水ウォッチングクラブの宮元さんから、玉川上水の植物と生き物との関係についてのお話もあり、小平の自然にいろいろな面から光を当てる催しになりました。

会場

制作者の内田和宏さん

制作者の内田和宏さん

*1 神山家は、市の指定有形文化財となり、小平ふるさと村に移築されています。

*2 地中を通るトンネル状の堀のこと。小平では、小川橋上流の新堀用水が、明治時代にたぬき堀でつくられ、今も残っています。

 

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